神無月

10/4

塾の帰り道、薄れかけた記憶を頼りに街中をうろついて、結果的には全く迷うことなく、真っ直ぐに、ある文房具屋に辿り着いた。ここは、私の小学生の頃の受験生時代に通っていた四谷という塾からの帰り道にある文房具屋で、当時の塾での友達の記憶と共に実に思い出深いところである。あれから六年ぶりだろうか。今でも変わりなくあった。何と無く、嬉しくなった。

「これでお願いします」

「学生さん?鉛筆沢山要るみたいだけど。」

「はい。高三です。最近センター試験ではHBの鉛筆しか使えないことになってるんです。」

「シャープペンは使えないの?」

「はい。何だか認識出来ない事があったそうで……。」

「へえー。じゃあHB売れるかも知れないな。」

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もう十月になった。学校でのセンター試験出願も明日行われる。時間の無さは次第に不安感を掻きたてる。

単語帳等、何処でも演習出来る物が最近は重宝している。新たに英単語2500個と英熟語1000個を習得しようと思っていたのだが、上には上があるもので、単語だけで6500個も覚えさせる物もあると聞いた。大体一ヶ月で仕上げたいなんて思ったら一日200個も覚えなければいけないことになる。それは大変だ、やってみたい、と思った。

我々の受験戦争はまだまだこれからだ。

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最近自分の性格をたまにコントロール出来ることがあるような気がする。自分の嫌いな部分を修正出来ることがある。それは無駄な自信の無さだ。ある程度は謙虚な方が良いと言っても、私は自分に自信が無さすぎて損をすることも多い。これを何とか出来ないものかと密かに悩んでいたのだが、適度に私らしい態度をとるだけの自信を持つ方法がわかってきたような気がする。

もっと自信が欲しい。

それには、ちゃんとしないといけないだろう。

しっかりした人を目指したい。

モラトリアム期は無駄に浪費せず、自分というものを確立したいと思う。

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