Take a step

先日は、私がいつものように自転車に乗って最寄り駅へ向かっているところを、同じく自転車に乗って同じ駅へ向かっていたKに発見された。

Kは小学生時代の友人で、幼い頃から私と非常に仲が良かった友人である。

私は、小学生以前から親しくしていたKなどの友人とは名字だけではなく名前の方でも呼びあっていた。

K:「○○君?」

私にとっては突然の呼びかけだった。

でも私はKがわからなかったわけではない。Kの容姿を見てすぐに気付いたつもりだった。しかし、彼の声は記憶にあるそれとは大きく異なっていた。

それ自体は当然のことだが、そのせいで私は数秒間、混乱した。

Mul:「…………」

K:「…覚えてる?」

私は焦った。明らかに覚えているのに、何故こんな悲しい態度をとっているのか。

Mul:「K君?」

私は昔のように名前で呼んだ。これでも時間の隔たりの壁を破ったつもりである。

K:「うん」

Mul:「わー、久しぶりだなー!」

K:「ね。最初後ろ姿でそうかなーと思ったんだけど」

Mul:「良くわかったね」

しかし不意を突かれる。

K:「これから予備校?」

友人はあっさりと、もしかしたら私も気付けなかったかも知れないほど自然に聞いた。

Mul:「……ああ、……。」

何故知っているんだろうか。私が予備校生だということを。

そんな私の驚きも察してくれた。

K:「最近あの頃の彼らと良く会っててさ。M君から聞いた」

Mul:「へえー」

ということは私のことは意外と多くの小学生時代の友人に知られているだろう。

私がMに会ったのは”箱根のこと“の日の帰りにおける奇遇くらいしか記憶にない。

その時、会うや否やMは私に状況を聞いてきた。挨拶もなかった。

知らない間に消息が知れ渡っているのは些か良い気はしなかったが、私の消息を心配してくれた人がいたのだろうと思えば別に悪い気もしなかった。

その後携帯のアドレスを交換し、それぞれ別方面の電車へと別れた。

―――――――――――――――

私は、今予備校生であることを知られるのは別に嫌だとは思っていない。

むしろ、あらかじめ知れていた方が、わざわざ説明する必要がなくて気が楽だとも思っている。

だが、今の状況は少なくとも自慢できるようなことではないし、負い目でもある。

だからこそ自分から説明するのは気が引けるのだが、しかしできれば知られたくもないような気もしないわけではない。

私はそういった、複雑な気持ちであった。

だが、今のところ、私の状況を知った小学生時代の友人は別にこの立場を責めるわけでもなく、ごく普通に受け止めてくれる上に、応援までしてくれる。

今の私にとって、これほど心の救いになることは他にない。

だから、私は、そんな友人にとても感謝している。

本当に、ありがとう。

――――――――――――――――――――――――――――――

今日からまた新しい講習が始まった。

私は夏に英語は四種の講座を取っているが、今日から始まるのはそのうちの二種が一日の内に連続してある期間である。この期間は四日間続き、一日の休日を挟んでまた他の講習へと続いてゆく。

私にとって英語は全受験教科の内でも好きな教科に分類されるため、別に大したことはないだろうと思っていた。

ところが今日一日受けてみて少なからず衝撃を受けた。

一日六時間の英語とはいえ、平日授業の長さだと思えば別に大したことはないだろうと高をくくっていたら、前半三時間で既に相当打ちのめされた感があった。

私にとってこの予備校での前期の英語の授業速度は、この講習を担当している先生の授業を除いては、どの先生の授業も遅い速度に感じられるものだったが、この先生は違うのである。相当速い。

そして六時間全てがこの先生による授業である。

私は持ちうる全集中力をかけて六時間を丸呑みしようと努力した。

周りには、途中で弱音をはきながら退出していく生徒までいた。

後半三時間の方が既知事項だらけになることもあって、後半は私も前半三時間ほどの集中力は持続しなかった。なので一枚だけ、得意のBlackBlackを用いてこれを気付けとした。

ちなみに前半三時間の授業は少し特殊で、ラテン語などの語彙や歴史にまでさかのぼって英語構成原理を完全解明してやろうと言わんばかりの語彙力養成講座である。

高校時代、塾へ行っていた頃もそういったものはあったが、それよりも大分こちらのほうが徹底している。やる人がやれば一万語やら二万語やらを覚えるという話である。

四日間の授業のくせにテキストは三百ページを超えており、これを一日の前半でこなしていく。もちろん後半の授業にはまた別の教材がある。

ある程度好きでなければ早退も無理はないだろう。

だが私は論理構造が好きなのでこういったものは一応飽きない質である。

とはいえ、授業後半及び終了後の疲労感はただものではなかった。

特に目が痛む。私が一日に持てる気力も大分使い切ってしまった。

この教材は夏に限らず復習し続けるものでもあるので、なかなか大変なものである。

さあ、まだまだ始まったばかりだ。さらに気合いを入れていくようにしたい。

この程度で勉強した気になってはいけないと自分に言い聞かせなければならない。そういった感覚が私の意外な盲点でもあるからだ。

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2 Responses

  1. Larsa より:

    TITLE: 邂逅という奴ですか
    うぉそういう偶然の再会って経験ないなぁーwウラヤマスww
    ただ予備校通いが既知ってのも結構驚きますな・・・
    ちょwwwM君www挨拶汁wwww
    道端歩いてていきなり「最近どう?!」とか聞かれたら
    思わず警察とか呼びそうな勢いですが(何

    つかその授業激しいですねー・・・300Pって;終わらせるのか・・・
    僕も語源から覚えるのには賛成ですw覚えやすいよねえw
    ただ「これはこうなるもんだから覚えとけw」っていうのも
    状況によってはアリだけど「これがこうなってああなって
    そうだからこうなるぽ( ^ω^)」と説明してくれると
    落ち着きますよね・・・時間かかりますけど(´・_・`)
    今日久々に3時間授業受けたら死ぬかと思いました・・・
    やはり人間の集中力は2時間が限界みたいですね!!(お前だけだ

  2. Mulgray より:

    TITLE: うむり
    私も中学以来なかなか偶然の再会なかったんですがついに会えましたね~w
    とはいえ会ってもお互いに気付かないなんてこともよくあるはずなので今回はまさに相手のおかげなのですがw

    >300P
    なんか復習中心らしいです…必要な事項は一通り説明して、後は自力で頑張れってやつです;;300Pも…><
    語源いいですよね~w PC関係でも語源解釈できないといろいろ面倒な事ありますしw
    3時間授業で休憩なしとか、ホント干からびますよね(え
    私の集中力は連続では2時間も持たないかも…_| ̄|○

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