私が消える日

学校では十月に入っても蝉が鳴いている。
一番良く聞こえる場所は恐らく四号館である。
当たり前とでも言うように賑やかに鳴いているので、その奇妙さに気付かない人も居るかも知れない。
蝉は今後も気候に適応できるのだろうか。

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転科生のデータに関する履修システムバグが未だに直っていない。
もう履修登録期間の最終日だが、学生課はまだ仕事を完了していない。
さらに間違ってつけられた情報演習の不合格判定も、未だ直っていない。
皆何をやっているのだろうか。
少し疲れてきた。

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10月25日から11月2日までの間、私は日本から姿を消すことになる。

その間、中間試験がある科目ともぶつかっているので、色々と交渉しなければならなくなった。
十中八九、交渉はなんとかなるだろうが、もしならなければ出発を取りやめることになるかも知れない。

とにかく消えることはほぼ確定なので、もし良ければ、私と同じ科目をとっている人は、もし余裕があれば私の分も授業を聞いておいてはくれないだろうか。そして帰ってきたら、どうか教えて欲しい。これは先生にも交渉するけれども。

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今回の国外への出発は、私が望んだものではない。
よって、完全に興味はない。

勿論普通はあり得ない話である。
それにそこまで興味がなければ自分だけ行かないという選択肢を考える人だって居るだろう。
私だって行かないで良いのなら行きたくない。
しかしそれが今回許されない。
これが本当に不可避な物事である。

今回の海外の件だけではない。
日常の様々な物事が、こうして適当な判断では生き抜けない物事になっている。

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大学生になっても全く考えない人は考えないだろうが、
私などは本来一人で生活していない。
それだけでなく、周りの人も一人で生活などしていない。

私さえ独立すれば他は皆独立して生きていられるかと言えば、
特に私の居る環境ではそれは成り立たない。

私の居る環境では全員が言葉に表せないほど大変な状況に置かれている。

私についても、人並みに睡眠をとり、食事をして、学校へ行き、人と話しているだけでも、凄いと言って貰って構わない状況下にあると見ることさえできる。

私は完全に道を外れてしまってもおかしくない状況にあった。
今普通に登校しているだけでも奇跡と言って貰っても構わない。

私の居る環境の他の人も、私が普通でなくなれば、完全にバランスを崩してしまう確率が高い。

私が或る程度普通であっても、最近まで全員の状態が異常だった。
今になって漸く、人を呼べるくらいになってきたばかりである。

だから私があまりに”外れた行動”をとれば、私の居る環境での全員の無事を保証できなくなってしまう。

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私は何度も言っているように、感覚だけで生きている人間は大嫌いだ。
尤も、ここまではっきりと書いたことがあるかは覚えていないが。
私が気に入って話し込んでいる相手の多くは、思慮が行き届いている人である。

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母も普段見せる顔や言葉からは本心を見せない質だ。

だから私は本人が見せようとしなかった部分から推測を重ねることがある。
勿論早合点はしない。ただ、その推測通りだった場合まで併せて考慮しなくてはならない。



最近の母の語学習得の必死さは今までにないものになってきているところがあるのではないかとなんとなく感じられる。

確か5年前、父が私以外に母も連れた最後の山行では、母が、その時はまだ確定していないのにこれが最後だとやたらはっきりと意識していた。
そしてそれは本当に最後になってしまった。
その時の必死さは、私の予測を超えたものであったため、強く私の印象に残っている。
母は時々こうして未来を予測することがあるが、この時も直感で、どこか確信を得たのかも知れない。


そこで今回に私が予測することは他の人にも予測できるかも知れない。

母は今回の海外への旅を最後になるかも知れないと思っているのではないだろうか。

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以前記したが、この家には3人いる。

そして今回の件では、祖父はもう気力を完全に失って、一人で家に残ることを決め込んでいる。
その間に彼が普通に生活を続けられるかは私には不安要素の一つでもある。

そして母は、私が行かなければ海外で一人で行動させることになってしまう。本人はそれは望んでいない。
そうなってしまうくらいなら今後ずっと動かないことを決め込まれてしまうだろう。
だが母が一番海外に行きたがっている。しかも最後かも知れないと思っている場合さえ考えられる。

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私は行きたくないと言うわけにいかない。
だから発言は抑えなければならない。

与えられた自由というのは、考慮した上での自由である。


私は亡き父の代わりにはなり得ない。
だがせめてそこに人がいるというだけでも代わりにならなければならない。

文章にして記すと義務のようになってしまうが、これは義務とも異なるものであることくらいわかっているつもりである。

可能ならばできる限り私もこの家の人を支える必要がある。
しかし私にも限界がある。
そして私が家に対して苦しみを見せれば、その場でこの家は崩れ去る。

私には選択肢がある。だがこの家の他の人には私のような自由な選択肢など皆無だ。
選択肢を持っている人間が選択を行わなければ、全て無慈悲な結末にて終いになる。

一つの物事ではない。一つから始まり、幾つもの救えない物事が重なり、一つの救えない結末を迎える。
経験の無い者には全く理解できないことだと思う。

私にはいくつか解決法があるが、その一つに私が私の希望を叶えるというものがあった。
それについて述べたこともあったが、予想だにしない感想を持つ人が居たことは私の記録にも記しておく。

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今回の記録のうち、海外に関するものを書く前の一部は、母に見られていたようだ。
別に見られても全く困らない、本心だけが正直に書かれたものだから構わないのだが、
こうして記録だけでなく人の色々な物を観察するようにプライバシーも何もないというのは正直、失望せざるを得ない。
勝手な推測や早合点、早すぎる諦めなども含め、およそ私が一番嫌うもの全てが私の一番近くにある。
一瞬だけ全てが気持ち悪くなり、吐き気も覚えるが、私は流石に慣れているのですぐに思考回避はできる。

ただ、海外に関する件が見られなかったのは救いだった。
これを見られると、以後どう考えて行動されるかが悪い意味で私の予測を大きく外れることになるだろう。

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私が何故今回の海外の件に関して全く興味がないのかははっきりとは記していなかったかも知れない。

私ならばここまでの記録だけでも何故興味がないのかははっきりわかるが、それは今回の参加者に関係がある。

普段私は殆ど自分の好き勝手に生きている時間が長い。
何故なら一日の多くは学校にいる上、帰ってきてもすぐ休息に入るからだ。
そして少しの時間で日常について家の人に説明するなどして家の人の退屈を取り払う。

しかし今回、その家の人とさらに私が以前住んでいた家の方に今住んでいる兄側の人達と上手く過ごさなければならない。
また、母は向こう側の人達のことを何も教えてはくれないばかりか、探るのを避けてさえいる。
これに関してはさらに幾つかの因果関係があるが、今回は記しきれない。

ただ、私が母側のバランスを取れる可能性は高い。
また、海外では実際には向こう側の人達は独立行動になる場合が多い。
詳細な行動はまだ私には殆ど予測できない。

ただし私はそこまで家の人と上手くやっていけない。
さらに向こう側の人達とも上手くやっていけない恐れがあることを、最近の山梨へ行ったときの行動で読みきった。
上手くいくのは表面だけだ。確実にずれは生じている。

私にはこうした人間関係が不安要素以外の何物でもなく、行き先さえ最初から興味がない場所となれば、私が興味を持つ理由はどこにもない。
さらにこれについて一週間以上に渡って国外で適応し続けなければならない。
私に負担がかからないと考えることは、まず無理だろう。そのように私は予測している。

だからせめて、その場所に私が価値を見いだせるものを見つけなければならない。
そしてそのために、私の感覚そのものに余裕を持たせる必要がでてきている。

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文章を読まず、または読めずにそれでも必死に何かを考えてmixi側でコメントをしてくれる人がいる。
それはその人の考え方を直接知ることができて、その意味では大変参考になる。
また、気持ちだけでもありがたい筈ではある。
だが、私についての誤解があまりに多いと思うときは、私は誤解を恐れて返信をすることがある。
そしてその場合、自分以外へ向けた説明のために相当の労力を要することがある。
情けないことではあるが、私には、今だけは、何度も説明をするだけの余力が残されていない。
そこで疑問に思うのが、誰にとってもそれ程までに難解なのかということである。
もし無理にコメントを書こうと思われるくらいにわかりにくい文章ならば、以降mixi側への転載を行わない。
私の記録の殆どは本来私のための記録であり、考えてみればmixiに転載する必要がない記録も多い。
なので出来れば、この疑問について、該当者以外の意見を聞きたいと思う。
小中高時代の仲間や大学以降の技術仲間などは私よりも本当に良く考えて物事を記している。この件にも該当しない。

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さて私が今からしなければいけないことは、興味のない物事について私がしなければいけない課題である。
来週にも話し合いが行われるので、私は仕事をしなければならない。
学校の課題も併せて行うことにする。

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