夏の拠点

私は八方美人にはなり得ない。その代わり絶縁も一切行わない。それ故、私の人付き合いは戦略的知人作りとは目的も性質も異なり、戦略的手法をとる人間の観点から言えば全くもって非効率である。相手を全力で褒めることも批判することもあれば、相手からの全力の批判も褒め言葉も受け取る。数は稼げなくとも、全ての意思をできる限り偽りなくやり取りすることに重きをおくこと、これは私の性質としては不思議なものではない。

従って私と対照的な人間がまず気付くことには恐らく、何故私がこれ程簡単に腹を割り、恥または恐れを知らないかといったことがあるだろう。実のところ、対照的な人間に相対してしまった場合は相手から得られるものが無い分だけこちらが損をすることになる。それでも、そうなってでもこちら側のやり方に相手を切り替えさせようと試みているのである。

関連は薄いが私の問題点の一つに意思、意見しか重視しないというものがある。勿論経験も聞くが、一度聞いたことがあるような経験ばかりしか話さない人に対しては途中で突然に興味を失ってしまうことがある。経験があって、それによる現在から未来に向けての志向が含まれているときは、私は常に真剣に聴き取ることが出来る。これに気付かない相手は場合によって、私が話を聞くのか聞かないのかわからなくなってしまうだろう。

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過大ストレスに耐えきれない。
もう限界までおかしくなっているはずの人が一日経つ毎に確実にさらにおかしくなっていくこの家に居ることも辛いし、学校で幾らかの特定の人種の相手をするのにも疲れた。

困ったことに、居場所がない。

学校の方はそれでも味方にしたい人は割と味方になってくれているので今後なんとでもなるかも知れないが家は壊滅的である。
もうすぐ夏休みに入るが、学校に拘束されなくなっている間の行動の拠点を今まで通りのこの家にするかどうかで悩み始めている。

この家に移ってきて数年は、私が居なくなればますますこの家に残された人がおかしくなっていくだろうと思って脱出などを考えることは控えていた。当時は父が亡くなって間もない頃で、さらに兄の行動が今よりも読めなかったことも大きい。しかし現在では、私の心の余裕が使い切られそうになっているほか、この家の人にとっても私が苦しそうに居るのはもはや意味がないだろうと考えている。

行動の拠点を移すとしたらどうするのが良いだろうか。
一番簡単なのは学校の研究室に住む方法だろうと、実は本気で思っている。
シャワーも確か浴びられないことはなかったはずだし、とりあえずの生活はできそうである。
ただし唯一にして最大の問題は栄養失調になりかねないことである。
私はバランスのとれた料理はできないし、それ以前に学校では料理できないのではないだろうか。
流石に夏の間ずっと外食では身が持たないだろう。
これさえ解決できれば、本気で拠点を移したい。
朝昼晩飯の時だけ迎え入れてくれる一人暮らしの人など居るのだろうか。
勿論その場合はなんとか頑張って私が2人分の料理をするだろう。

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とここまで研究関連情報を探しつつ書き綴っていたら、四の五の言わずに家拠点、研究室通い、必要資料あれば随時家からの持ち込みや書店その他出向き、都合付けば他の研究室通い、とするのが最適な行動方針であるように思えてきた。

まずは継続定期を買おうかと思う。

どのみち、家に一日中いるよりはどの方法も私にとって有益であることはほぼ間違いないだろう。

大学受験時代は家に居る時間も相当長かったが、それは前述のように家に居なければ「他に」問題が起こると考えていたからだった。
大学院受験時代には、なんとかして二の舞、見方によっては三の舞を避けるべく、「自分にとって」最適な生活を送りたい。
ここにきて、敢えて、私の性質の一つを無視する覚悟である。




もし意見のある方や料理してくれる人か教えてくれる人が居れば、コメントまたはメッセージまたはメールをお願いします。

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