8/11

8月11日。この日は当初の理想に近いと満足に思える一日を送ることが出来た最初の日になった。時間割も予定通り遂行した。活動時間は9時から21時である。以下順に示す。

9:00-10:30
人工知能分野の全体について書かれている本を中心に読んだ。ベイジアンネットワークに興味を持って調べていた。この時、途中で嵐先生がいらっしゃってRoboCupや私が今取り組んでいることなどの話になった。先生はこのようなネットワークを学習していくものについても研究されていたことがあると仰っていた。また、近年ではサポートベクターマシンがニューラルネットワークよりも注目を浴びている分野があると仰っていた。また、人工知能教えますよと仰っていただけた。数理計画法のことは忘れて頑張って勉強してくださいと激励を頂いた。先生は私が何に興味を持っているか理解されていて、それに関連して、結局サッカーでもコーディングだけで勝っても人の手で勝っても仕方がない、人工知能の手法でコンピュータが勝ったときにこそ、それが他分野でも応用の道が開けるのだと仰っていた。また、この分野はやることがたくさんあり、それらを多く勉強することが大切で、それらを知っているからこそ何に何の分野を適用しようかという発想が生まれるのだと仰っていた。実に尤もな話であった。

10:40-12:10
調査といっても、なかなか糸口を掴むのは難しい。ネット上では論文検索してもタイトルばかり引っかかって内容が読めないなど苦戦した。何か良い検索システムは無いだろうかと悩んだ。Google Scholarなら英語論文が容易に検索できるが、英語論文が出ていたとしても英語論文でのタイトルがわからない論文を見つけ出せず困った。専門用語からそれらしい類似論文は出てくるのだが、どうもいまいちこれといったものを見つけ出せなかった。ふと学会誌を見るとどうやらデジタル人工知能学事典なら検索が可能のようで、欲しいと思ったが値段が12600円らしい。勿論そのくらいの投資を躊躇する程軽い気持ちでいるわけではないのだが、先生が持っているかどうか聞き損なったので聞いておきたいと思う。学会誌には見ただけで面白そうな論文タイトルがあり、是非確認しておきたいと思った。その一つは「多重性を考慮したノンパラメトリックベイズグラフクラスタリングによる単語間関係抽出」というものである。浅はかな私がこのような論文を理解して読めるレベルに達する日が来るのかはわからないが、興味の持てる分野かも知れないので、見過ごすわけにはいかない。

12:10-12:30
流石に昼休みが食事時間だけというのは厳しいかも知れない。ここで少し疲れを感じた。しかし一応この計画で強行した。

12:30-14:00
英語力はいつの時代も必要なもので、それは今後就職しようが院に行こうが変わらない。しかし院なら就職より確実に英語力が必要なので、ここでは長文読解力をつける。現段階で大学入試と同様の勉強を再度行っているがこれでいいのだろうか。一応あれも長文読解をしっかりやるのでこれでいいはずなのだが、あとは専門分野の英語論文が読めないといけないのでGoogle Scholarで目的の分野の論文を見つけられたらそちらを高速に読む練習にとりかかりたいと思う。現時点では長文読解用の参考書を計画通りに進める場合に時間が結構余るので、この時間を利用して論文を読み進めたいと思っている。

14:10-15:40
学会誌にはこの分野だけに拘わらず、面白いコラムや特集、レクチャーなど色々載っている。先生がまたいらっしゃったが、そこで私が学会誌を読んでいること、学生会員であることなどを伝えることになった。授業中に出てきた話題についても見てみると面白いと仰っていた。

15:50-17:20
今後のRoboCupの開発をどうするかについて考えた。我々がELを捨てFSを引き継ぎ、共同開発に移行するとしても、いきなりメインサーバーに手を掛けるのには不安がある。恐らく他メンバーも同様だろう。そこで一度、私のサーバーで試してみたいと思っている。恐らく私の作ったリポジトリ領域も管理システムもWikiもメインとして使われることはないだろう。研究室のサーバーに基本的に任せる形になると思われる。私の手持ちのものは、私の将来または後期の授業などを進める上で役に立つので無駄ではないと思っている。

ところで私が研究室通いの際に持ち込んでいる荷物は参考書等でかなり重くなっており、PCにかさばってもらっては困るのでVAIO type Pしか基本的には持ち込んでいない。しかしこれはJapanOpenの時のPCではなく、独立した開発環境はまだ入れてなかった。このPCはもう一台のノートPCと比べれば性能が低いので、なんとか高速でかつ普段の雑用環境に不便を与えずに利用できる開発環境を入れられないかと前期の頃から思案していた。そこで色々と試行錯誤していたのがcoLinuxによる環境であったが、結局あまり移植性も高くなく、環境に制限も出て、使い物にならないと判断した。結局現段階では、準仮想化によるDebian lennyを試している。とりあえずCD版のダウンロードとインストール、開発セットのインストールと高速化まで行った。結局そこまでしかできなかったが、翌日以降でSubversionへのアクセスができるようにしようと思う。カーネルリコンパイルや仮想環境下での応答性の向上の為のカーネル調整などについては時間の関係上、今回は悔しくも後回しもしくは見送ることになるだろう。

17:30-19:00
院試の問題の中でも離散数学的分野は非常に私にとっては最初のとっつきが悪く、理解は少しずつ進められても、やはり辛かった。あまりの退屈さに途中でついに投げだし、ふと研究室の本棚を眺め始めた。そして蔵書のタイトルを見て、私が関わってきた分野を照らし合わせながらこう思った。

「何故私はSEを目指していないのだろうか。」

明確にこのように思ったのはもしかしたら初めてだったかも知れない。考えてみれば今まで私はコンピュータ関連の話題に或る程度強い人という感覚を持っていたが、それはOSの扱いだのプログラミングだのWebだのといった、所謂コンピューターとWebの世界におけるgeekだのハッカーだのといった領域に近い知識をいくらか持っていることから抱く感覚であり、SE的な感覚だったのである。対してコンピューターを応用した研究分野に志向しているのは夢であり、私の得意なものというわけではないのである。私の得意分野は興味を抱いた物の集大成であり、夢と興味の集大成が必ずしも一致しない側面に違和感を少なからず感じた。しかしそれが夢が間違いであるという意味ではないだろうとも考え、ひとまずそれ以上は考えなかった。

タイトルを見ていると「ゼロから学ぶ」シリーズの数学書があった。残念ながら離散数学はなかったが、しかし私には必要な物であると強く感じた。私は昔から大の数学嫌いであり、寧ろ数学についてだけはユーモアのある発想が浮かばないのである。このシリーズ本はそんな私を救ってくれそうな気がしてならなかった。研究室の印が捺されているがしばらくの間は学校で読むだけでなく、持ち帰らせて頂こうと思う。私にそう思わせてしまうくらい、読みやすいのである。シリーズの中でさらに読みたいタイトルの本がここには置いてないので、それは買おうかと思う。研究室の蔵書を私物にしてはまずいので、この本自体もいずれ買おうと思う。私には妙に本の私物化癖があることがわかっている…。

21:00
さて今日も予定通り、そろそろ学校を出ようと思う。

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