9/4 トモダチ

ふと20世紀少年の宣伝を見かけた。

そして、これまた、ふとニンテンドーDS用ソフト「トモダチコレクション」の宣伝を見かけた。

私は「トモダチ」が沢山集まっている姿を想像してしまった。


心理学の分野ではプライミング効果という言葉があるようで、これはある単語を見たときの認識が、その前に見た単語の影響を受けることを指すらしい。先行する単語に関して、単語を直接見た場合とそれを示す絵を見た場合とそれを示す文を読んだ場合では、単語を直接見た場合にしか影響がないということを示す実験がされたことがあるらしい。実はトモダチコレクションについては私はテレビCMを一部見たときには何とも思わなかったが、パッケージの文字を見たときにトモダチの文字が目に入って別の記憶が共起、連想されたのである。実験はそれなりに確からしいと思えた。

文字の認識にはいくつもの段階があり、日本語と他の言語でも異なるが(特に日本語は仮名や漢字でそれぞれ脳での認識方法が異なるという報告がある)、その中の一つであるパターン認識において「トモダチ」は完全一致を引き起こしたものである可能性が高いと思った。

実は記憶には非常に多くの種類があるため、この効果を引き起こす組み合わせが他にもあるのかも知れない。但し、私自身は実は人間はそこまで優秀ではないと思っている。記憶の操作、変換は出来るが、逆にこれを行わないで記憶が共起することはそれほどないのではないかと思っている。つまりこの場合のように、単語対単語のように型が一致している必要があるのではないかと思っている。今後の調べで覆されることは十分あり得るが、現時点ではこの考えで記しておく。

そう言えば機械で言語処理を行う際の各情報に対する難易度の表というものがある。この表では、言語から画像や動画を扱うのは比較的難しいとされていた。一方で産総研ではVOISERという音素解析に基づく動画からのシーン抽出をやっていたと思う。人間の脳はこの手の処理をしているのだろうか、また、しているならば人間はどのように実現しているのだろうか。

――

人間の乳幼児は生後半年の僅かな間にしか音素の厳密な聞き分けは出来ないという実験がなされている。母語の獲得は7歳前後が臨界期であるとも言われているらしい。幼少の頃にバイリンガルになった人と遅くからバイリンガルになった人では脳の使い方が異なり、前者では言語による活動野の違いがないらしい。

どうも人間の脳は成長の段階で機能が異なり、習得できる能力も異なるようである。これは機械で再現しようとしたら大変だろうと思う。

私のイメージでは、人間の脳は時間経過と共に外界から得る情報を元に変化、分化していき、分化前と分化後での機能に差が生じ、分化前の処理の一部は出来なくなるのかも知れないとも思っている。また一方で、詳細な識別能力には大きなリソースが必要で、これを経験上必要なものによる機能(言語)に置き換えて消去していくのではないかとも思っている。

人間の言語獲得前の能力は動物と大差無く、言語獲得後には飛躍するという実験が確か昔読んだ本に載っていた気がするが、言語こそ思考能力の根幹に結びついているのだろう。

左脳は高度な論理処理を幾つも司っているようだが、その中で私が一番興味を持っているのは後頭部に近い部分、意味や理解を司る範囲である。

そもそも、意味とは、理解とは、思考とは、何だろうか。
GAのアルゴリズムのように、ルール適用、突然変異などの操作を行ってパズルのように実現するものなのだろうか。

パズルと論理の違いは何だろうか。違いはあるのだろうか。

こんな記事がある。

「物理法則を自力で発見」した人工知能 | WIRED VISION
http://wiredvision.jp/news/200904/2009041523.html

「物理学者が何百年もかけて出した答えに、コンピューター・プログラムがたった1日でたどり着いた。」という。こういった操作は、組み合わせを繰り返して結果を得たとだけ捉えるのか、人工知能が考えたと捉えるのか。

――

計算機言語処理は、言語学とも心理学とも脳科学とも深い関連があり、それらの知見が必要、またはあったほうが良い。そしてその実装には数学も情報分野特有のアルゴリズムも必要になる。出来る限り概念を知っておかないと、自分の分野で使う物事の選択が上手く出来ない。

実は私の小学生の頃の愛読書の中に、心理学入門の本があったのだが、今更になってこの本の内容を再び読みたくなった。どうも今やっていることと関係が浅くないように思える。

あの本は実家にあったので、今どうなっているかわからない。既に捨てられているかも知れない。
思えば他にも懐かしい本を置き去りにしてしまっていた。博学知識塾やら物理パズルやら、小学生の頃に繰り返し破れるほど読んだものだった。電子工作入門は本当に数ページ破れてしまっている。実は何故か電子工作の本だけは今も手元にある。一番のお気に入りだけは救出していたらしい。

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