貴人

2Cでは同じ課題に取り組んでいる仲間達が部分部分で私の現状のコードを遙かに上回る試みを始めたので大変に頼もしく思う。一部では0.05秒での検出に成功して追加の処理に取りかかり、一部では高度なアルゴリズムに挑戦している。今期も発表が楽しみだ。

――

NLPの授業ではまたいつものように私の名前が授業中に取り上げられたかと思ったら先生から直々に手渡しでチョコを頂いた。インドでの学会に出張されたときの物と見受けられる。授業中に普通に私宛に突然渡されるチョコと動揺する私。その時私は2Bのために必死にVAIO Pでコーディングにかかっていたが、突然両手がふさがってしまい、目で周りに同情を求めた。左の仲間は皆眠っていたが右の仲間は同情してくれた。補講は出なかったが、どうなっただろうか。

――

2Bのプログラムは動いてはいるものの、不安定な状況でテストに入って酷い目にあった。

――

事のいきさつとしては、班員でコーディングを分割することが非常に困難だったため、ある程度経ったところで確認してみると班員同士で同じ物を作っているという事態が発生していた。より本質的な原因は、期限間際まで私があまり協力的でなかったことが挙げられる。今回、既に作られた物に関しては統合することで合意し、前期のグループワークより妙な結末になることは回避した。相手の心意気に感謝している。私は協調性が欠けるところがあるようで、張り合える人がいるほど人的トラブルを起こしやすい。また、私自身馬鹿にされるのが苦手なくせに、他人に対しては貶してしまうことがあるという酷い気質も持ち合わせている。そろそろ私は本気で心を洗うべきだ。これこそ、私がここで学ぶべき事の一つだ。努力を惜しまず、相手を信じよう。自主、敬愛、勤労を今こそ弁えよう。

――

2BではeclipseでJavaのコーディングをしているが、どうもバグのうち最悪の箇所は統合ミスによって同じ変数名が二度宣言されている箇所だったようである。通常、eclipseは厳しいチェックを行ってくれるのでそんなことがあったら気付くはず。しかし今回統合時に混入されたパターンは型なし宣言による変数と型指定の宣言による変数の共存だった。何故かこのパターンだと警告も下線引きもしてくれなかった。

すると実行時にはなんと、場合によっては片方の変数が、そしてまた場合によってはもう片方の変数が、それぞれ適当に呼び出されるような挙動を示した。正確には、我々が軽くテストした時のような低負荷の状況では型指定なしの方、そして実際のテストの時の高負荷の状況では型指定ありの方が採用されるような挙動になり、それを用いてデータベースに書き込みが行われることによってデータベースが壊れ、システムの利用が出来なくなるところまで行ってしまった。

しかしおかげで、データベースの読み出し側と書き込み側での最低限のエラー回避を書き足すことができた。

その他諸々、自分のコードや取り込んだコードのバグ修正を行い、現時点ではコンソールにエラーは一切出力されなくなっている。また、eclipse側で!マークが付くコードも一切なくなった。こうすることで、閲覧操作時の応答が速くなった。

――

2B一段落祝いと称した忘年会ともなる飲み会を、同じ修羅場を駆け抜けてきた仲間達と共に過ごした。
私は徹夜明けで殆ど死んでいたが、うれしくないことで有名な巨大プリンのことだけは覚えている。
また新たに仲間の名前を覚えた。私自身はどんな自己紹介をしたかも覚えていない。

――

某所で様々な刺激を得ることができた。

この話は、記したいのに記すことがままならない。誰にも話すこともできないでいる。
時が流れ、誰にとってもどうでも良くなった頃には詳しく話すこともあるだろう。



無論家族親戚にはこの話に限らず、最近では何の話もしていないし、最低限以下の言葉しか使っていない。何か話せば、全て嫌な人間に筒抜けだからだ。言うなとは言ったが、本当に嫌なのだからそもそも原因を作らない方が良い。人を馬鹿にしてくるような人に何かをされて後に共通の話題とされたくない。誰の協力も要らないから独りで実行すると、そう決意した。
最近はこの家の人間も随分おかしな挙動を示すようになった。元々嫌だった部分が強調されて出てきている。それを見る度に私は家の中で逃げ、その度に状況は悪化していく。確か父の最後の方も同じ状況だった。ただ、妙に飾る分だけ、今の方が酷い。何とかするには、一度私が完全に何らかの形で家を離れて、心を完全に洗ってから戻ってこなければならない。今のままで解決することは決してできない。



某所で、そしてこれまでの時の流れの中で私が得たものは多かった。私の常識は幾つか変わった。
私がしようとしていることがどういうことか、理解を改めた。何も大したことにはならない。
私がしようとしていることはただ、私が今掲げている夢を私が本当に追うべきかについて見極めること。そして、本当に純粋に研究に力を注ぎ、多くの優れた人と関わること。そして多くの視点を得ること。
嫌な人がもしいなかったならば、私は馬鹿にされることもなく、その場合はここまできたかわからないが、そのことは忘れると決めよう。

過ぎてしまえば簡単なことでも、私には本当に難しいことに思えていた物事があった。
過ぎてしまえば、本当に、かなり考えてもそれがどうして難しかったのかがわからなくなる。
この記録は、私が直接見ることができないような、得たものを見ることができるものでもある。

私は色々と調べ物と勉強をしてきた。それは本当に自分に見えない形で力になった。私自身は何も得ていないと内心悲観していたが、これなくして先日のような行動、言動はなかっただろう。
私は背景を知っていた。多くの物事に共通しているもの、それらの分類、階層、順序、進行中のもの、可能不可能、分類について言えるもの。

先生の振る舞いは予想以上に私が好感を持てるものだった。
直々に一通りの話を頂き、それから先輩とざっとではあるが色々な話をさせて頂いた。先輩は私の向き不向きについて向いていると仰った。わずかではあるが、得られた知識のうち幾つかは、もしかしたら私だけが知り得る、そしてこれからこの学校に居る間はとっておきのものとなり得る。そしてこれから得られるものがある。
秘書さんと全然話さなかったことは幾らか心残りではあった。

――

第9回東京ベイエリア産学官連携シンポジウムの講演の一つだけ、誘われて聴講した。
意外なことに知っている先生の名前が次々と出てきた。講演者本人もそうだが、通信工の時の先生や、今ではもう慶應に行ってしまった元情報工の先生など。安藤先生も知っている先生かと思ったがそちらは安藤違いであった。

流石は誘ってくれた友人、T研つまりHCI研なだけはある。相当に我々に関連したものに導いてくれた。
講演者らの所属するチームは電気工主体のHRIだが、我々の取り組んでいる分野が密接に関係し得る分野があった。
主に扱われるのは空間知とここで呼ばれた物についてだが、その実現の裏に知識工学が隠れている。

研究テーマに関して、友人の方は鋭意調査段階に入っているが、聞く限りでは大分私が目指す物や私が得意としている物に近い物を提案してきそうだ。私の方もT研のリズムに合わようかと検討中である。S研では特に規則はなく、基本的に可変なため、これ以外にも振る舞い方は考えられる。私は最高に自由な振る舞いができる。

You may also like...

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。