Noogle

今年の夏は、Google (Tokyo) インターンシップに行くことになりました。
8/1から新たな日々が始まります。


元々、僕は Google 大好き人間でした。
海外までは手が出なかったものの、国内でイベントがあることに気づくと大喜びで参加していたような人でした。例えば Google Developer Day や Google Games Kyoto 、 Google Open House など。


自分はそこまで気が弱い方ではないというか、環境次第では強い方かもしれない側の人だと思いますが、それでも学部の頃は、大学の雰囲気に飲まれて、あまり積極的な活動ができませんでした。その点は NAIST に入ってから相当克服されて、本来自分が希望するような行動がとれるようになったと思います。環境が与える影響ははかりしれません。

Google インターンシップも M1 の頃から素直に参加したいと思えるようになりました。それには、 NAIST のゼミナールの講演に、元々 NAIST の音声関係の研究室にもいらした方で現在 Google 音声認識に携わっている方が登壇されて、刺激的な話をしてくださったことも大きな影響があったと思います。

しかし M1 の頃はレジュメを出してはみたものの、面接にさえ進みませんでした。さすがに、それまでの業績が薄すぎたところはありますし、そもそもレジュメの書き方も、どこかに載っているわけではないので良くわからず、自己流だったので、書類さえ通らなくても不思議ではありませんでした。(レジュメの添削ぐらい誰かにお願いするべきだったかもしれませんが、それで体裁が整ったところで結果は変わらなかったと思います)

それにあの Google ですから、簡単に通るわけがないと心のどこかで思っていたと思います。
それに、学部の頃、抑圧された精神状況にあったせい…ということにしていますが、理由はともかく自分はプログラミングコンテストにも未踏にも出ておらず、学部時代の(技術的な)思い出として語れたのは RoboCup サッカーの話やサーバ構築の話くらいでした。(RoboCup サッカーというのは、AIを搭載したロボットが選手となり、サッカーの試合をする競技です。特にシミュレーションリーグでは、AIのプログラムの質が勝敗を分けます。)高校以前の話で良ければ、小学生時代からプログラムや 3DCG を作るのが好きだったとかそういう話になります。話せることはこちらの方が多い状況でした。

Apple や Google でインターンシップをしたいなら、パッチを書きなさい – 武蔵野日記
http://d.hatena.ne.jp/mamoruk/20120826/p1

ここで述べられているような活動は、大学で転けなければ当然やっていたでしょう。ただ、僕のような純粋に物作りが好きな人は、今までの人生で見てきた人を考えるに、そこまで多くないように思います。勿論、我々のまわりには沢山いるように見えるのですが、これは世の中の極一点に過ぎないはずです。そんな中で、大学卒業まで一度も人生転けてないような人は本当に希少な気がします。それに、あまり人生転けてない人はそれ自体が転けていると個人的には思います。

NAIST は確かに形勢逆転がはかれる地なのですが、 NAIST に入った時点で既に僕は未踏には応募できなくなっていましたし、オープンソースコミュニティーに貢献する余裕もありませんでした。
オープンソースコミュニティーの方は特に、自分がたまたま興味のあるようなものでないと継続的に貢献できないと思いますし、参加しなきゃというモチベーションでは参加できないような気もします。

とはいえ、やはり NAIST のおかげというかこの時は小町先生と数原さんのおかげで、コーディングが好きな以外ほぼバックグラウンド0という状態から NTT 横須賀研究所のインターンシップに参加することができたり、その後こけつまろびつ論文を書いて投稿したりしていたおかげで、それが新たなバックグラウンドになっていったと思います。インターンシップは、良いところに行けば、社会人と違ってほぼリスク0で大切な経験が得られてスキルも自分一人ではなかなか到達できない地点へジャンプアップできる良い機会です。おまけに経歴もついてくるし論文も書けるかもしれません。

NAIST 修士課程を進む人々はそれぞれに未熟ぶりを痛感したり、色々思ったりすることはあるのですが、そこで、独力で研究するには未熟だからとかやりたいことがあるからとかで博士に進んでさらに鍛錬するという人や、未熟だから博士には進めないと判断する人などに自然に分かれていきます。(勿論他の理由でそれぞれの道を選択する人もいますし、一度社会に出てから別の大学に飛び込む人など、人生色々です)

僕は博士課程に進んだので、今年はインターンシップに参加できなくてもいいやと、正直思っていました。修士の研究でやり残したこともありましたし、落ち着いてしっかり仕上げようという方向に気持ちは傾いていました。

ところが、そんな時に限っていくつかの変化が訪れました。


話の始まりは今年の2月、 NAIST 松本研にある方が講演に来られました。(詳細は伏せます)
それがきっかけで、僕はもしかして今なら Google も多少チャンスがあるのではないかと思い始めました。

また、4月に、お茶大の学生が見学に来られて、研究室の話の他にインターンシップの話などをしました。この時僕が一番驚いたのは、相手も僕と同じように BASIC 時代のマシンに思い入れがあったことでしたが…(女の子でそういう人がいるというのは実に素晴らしいことです。こういうのは我々くらいで最後の世代だと思います。)。それはともかく、是非やってみると良いと、修士の方から逆に気力をもらう形で、背を押されたのは大きかったと思います。

こうして、今年もまたレジュメを書いたのですが、以前書いたときとは大分見違えるようになりました。研究のことも書けるし、業績も一応書けるしということで、これが修士で得たものなのだなと思うと半分誇らしく、半分はもっと上を目指せたのではないかとも思えました。いずれにせよ、学部と同じところで修士まで行っていたら僕の場合はこの100分の1にも到達できなかったことはまず間違いないと思います。その場合、修士卒業しても NAIST に入ろうと思ったら修士からでしょうし、世の中的にも学部相当だったのではないかと思います。

レジュメを書いたのは確か4月22日。普通、意識高い人なら2月にはもう出しているような世界だと思われるので、この時点で手遅れの可能性も考えていました。提出は Web 上の公式の申請ページをググって見つけてそこから提出しました。今回も特に誰かにレジュメを見てもらったりはしていません。
M1 の時はレジュメはかすりもしなかったので、今回もわりとダメ元でしたが、わずか2日でリクルーターから英語で返信がありました。色々質問されるので、メールに答えていきます。とても詳しく知ろうとしてくれます。

そして interview に進みました。コーディング試験です。
詳しく記せないのが非常に残念ですが、最高に面白い体験でした。これを受けられただけでも、応募した甲斐があったというものです。面接では、相手も自分のことを色々聞いてくれますし、こちらからも好きなだけ質問できます。話しているうちにますます行きたくなってきました。

初回は前日に風邪を引き、熱を出してしまって、当日本当に調子は最悪だったのですが、それでも実に穏やかな、予想外なくらい楽しい面接でした。

試験は複数回ありました。一応それなりにアルゴリズム等の復習をしたのですが、あまり予想は当たりません。しかし理不尽に難しい問題が出るのではなく、真面目に筋道立てて考えれば解ける問題ですし、そういった考え方を相手に伝えたり、あるいは今何を考えているか、何がわかれば良さそうかを随時伝えたりすると、そういったところを全部見てくれます。大事なのは正しい質問です。そして、これまでの総合的な経験も結構見てもらえていた気がします。

その後、ホストマッチングインタビューがありました。こちらも複数回で、興味を持って頂いたチームの方がお話してくれます。

インタビュー直前に松本研の先輩方や同期と外へ食事に行くなど、僕の方はこの頃大分リラックスしてきていました。

しかし直前に Hangouts に決まり、十分に動作確認をとっていなかったせいで音声に若干問題があり、音声は電話、映像は Hangouts にして続行しました。やはり食事に行ったりしていると何があるかわかりません。

相当慎重に文を解釈していると思っていましたが、読み違いで、予測していなかったタイミングでのインタビューもありました。

今回東京の方に応募したので、日本語でインタビューしてくれることもありましたが、英語でのインタビューになることもあり、日本語だったとしても難しい質問に答えるのに大分焦りもしました。

そんな時に限って BSOD (Blue Screen of Death, ブルースクリーン) になったりもしました。仮想環境だったのでわりとすぐに復旧しましたが、そもそも仮想環境使って Hangouts にいたから BSOD になったのかもしれず…。複数の仮想クライアント環境をすぐに切り替えられるようにしておくべきでした。復旧後、ちゃんと続けてもらえて本当に幸いでした。

合計で7人くらいの方とお話し、最終的に行けることが決まったのは7月10日でした。この間に受け取ったり送ったりしたメールは30通以上になります。
自分のためにこれだけの人と時間を割いてくれるというのは、相当なことだと思います。なかなか他に例が思い当たりません。

そして実に多くの人が祝福してくれました。行けると決まっただけでこれだけ祝福してもらえるのも、やはり他に思い当たりません。始まる前から相当幸せな気分です。

今回のインターンシップ面接を進めるに当たって、博士課程ということもあって、ほとんど犠牲にするものはありませんでした。松本研の自分としてのメインの研究は続けており、勉強会も DMLA や Parsing や MWE にはほぼ出席できていて、 D-lec もやりましたし、後輩の勉強会の TA でもありました。一時期は MT にも顔を出していました。後輩や留学生の方のインターンシップのアドバイスも多少はできたと思います。計算機係の仕事も。

それだけでなく、実はこれまでもインターンシップを大学院生活と平行してやっていました。具体的には、 SmartNews さんのところで週1日前後を割いて全く別の研究というかエンジニアリングというか、というところをやっていました。先日訪問させて頂いたとき、今年の言語処理学会年次大会に参加されていてしかも一緒にフットサルをした仲間であったSさんもインターンシップにいらしていて、少し驚きました。普通、インターンシップ中に別の企業にインターンシップに行くというと罪悪感というか何かしら良くないものを感じがちなのですが、それでも今回の件で快く送り出してくださったことに感謝いたします。

また、松本研の先生方も快く送り出してくださったことに感謝いたします。自分の研究を主に見て頂いている先生も、「エンジニア志望ですよね。全力で頑張ってきなさいよ。」と声をかけてくださいました。


これからしばらくは、全ての力をほぼこのインターンシップに集中させます。
M1 の NTT の時も、こんな気持ちだった気がします。

それでも、今年はまた全く違った日々になる予感がします。
これまでよりも、もっと予測不可能な状況だからでしょうか。
気持ちの持ち方も、 M1 でインターンシップに行く時は松本研や紹介してくれた先生の名を汚したくない気持ちや、研究についてまだわからないことだらけのところから、研究できるだけの力をつけたいと願う気持ちなどがありましたが、今回はそれとも少し違います。

今回は Google に期待される以上の成果をなんとしても出したいと純粋に思いますし、研究というよりはとにかく優れたものを作りたい、という心構えです。今回は論文が書けなくても構わないと思っています。黒魔術を習得したい所存です。
そして、 Google の文化や考え方を可能な限り吸収していきたいと思っています。

Google のパンフレットのような資料があるのですが、これを見てもまるで遊園地のアトラクションのような雰囲気です。 Google Open House で見学したときも、入ってすぐ銭湯がありましたし、心地よく常識を塗り替えるセンスがあります。僕はまた帰ってきました!

可能ならば、この先、日々の記録をつけていきたいと思います。
極度に疲れていなければ、そして個人的に調べたいことなどが山積みにならなければ、そのくらいはできるかもしれません。
NTT の時と違って六本木は実家から通えてしまうので、今回の方が余裕ができるかもしれません。その上、親に顔見せもできるので、色々と好都合です。


今日は兄の家族もこちらに来ていたのですが、兄夫妻も10年前には今回僕が行くフロアのすぐ下にいたそうで、 Google のカレーやサンドイッチが美味しいという話や、六本木の美味しい店や近くの会社の話を多くしてくれました。きっとどこかのタイミングで、皆で巡ることはあると思います。

昔の友人も結構この近くに来られる方がいそうなので、是非お会いしたいと思っています。
是非お声かけください!

そしてこちらからも、勇気を出して普段遠くて遊びに行けない研究室などへ訪問したいと思っています。

きっと最高の夏になるでしょう!

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